週刊アルゴランド・ジャパン Vol. 70 【2022年9月3日発行】
【目次】
1.注目ニュース
(1)アルゴランド財団、AlgoHubと提携しブロックチェーン学生クラブを支援
(2)アルゴランド財団、ミラノ工科大学およびスターリング大学と提携し、プログラマブル・マネーに関する緊急ファイナンス・プロジェクトを支援
(3)アルゴランド財団、THUBA DAOと提携し、学生のブロックチェーン開発者を支援へ
(4)アルゴランド財団、Krytposphereと提携
2.助成金/資金提供ニュース
3.パートナー・ニュース
(1)FIFA、「FIFA+ Collect」をローンチ
(2)AlgoDAOギルドとは?その仕組みや設定など
4.プロジェクト紹介
(1)音楽イノベーションの最前線に立ち続けるナップスター(Napster)
(2)二ュース・プロジェクト「HEADLINE」が開発ツールとDeFiに軸足を移した理由
5.イベント案内
(1)アルゴランド・ジャパン 日本発プロジェクト進捗発表会 2022年9月3日(土)19:00
(2)今後の大規模イベント
6.開発者向け情報
(1)Algorand EVM L2ロールアップ|AlgorandでEthereum互換のDappsをMilkomedaで構築|Cardano(カルダノ)
(2)アルゴランド:ブロックチェーンでFalconポスト量子テクノロジーを開拓する
アルゴランド財団CTO ジョン・ウッズ
(3)アルゴランド・ベータネット 3.9.0 最新版
7.日本コミュニティ
(1)各種SNS情報
(2)日本発プロジェクト
8.注目コンテンツ
(1)アルゴランドとは、そしてどのように使われているのか? 財団CEOステイシー・ウォーデン
(2)中央銀行デジタル通貨レポート:エグゼクティブサマリー
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【はじめに】
1985年にソ連に誕生したゴルバチョフ政権は、「ペレストロイカ(改革)」と「グラスノスチ(情報公開)」という2つの主要政策を推し進め、後者は自由主義諸国の情報を民衆に広く伝え、それまで抑圧されていた彼らの声を大きくし、ベルリンの壁崩壊、冷戦終結、そしてソ連崩壊へと導きました。
国家主権を介さずに発行され世界中に流通するビットコイン、そしてそのベースとなるブロックチェーン、とくに非中央集権的なコンセンサス・アルゴリズムで運営されるパブリック・ブロックチェーンの登場は、アメリカを始めとする自由資本主義陣営からも警戒されていますが、それ以上に専制主義国から警戒されています。それは通貨主権に関わる問題以上に、国民が自由と非中央集権的な思想・哲学の味をしめてしまうと体制崩壊へとつながりかねないという恐れがあることも影響しています。
最近、日本語のSNSでも専制主義国による工作的なフェイク情報の拡散が確認され注意喚起がなされていますが、日本のような自由な国にいてもそういった情報コントロールに影響されてしまう人が少なからずいてしまいます。それは押し付けられたものではなく、自分の意志で選択してしまうものだけに、余計に厄介なものと言えます。自由には責任が伴います。自由な国にいる人には、フェイク情報に惑わされないだけの知識・メンタリティを身につけて生きる責任があります。
ブロックチェーンという一般にはまだその有用性が理解しづらいテクノロジーは、その特性から専制主義国家に変革をもたらす可能性を秘めています。自由な側にいる人には、そのことを十分に理解し、活用していく責任があります。お金儲けのツールとしてしか見ない人がいても、それはそれで自由です。でも最低限、ネガティブな影響を世間に与えるような行動は自重すべきです。クリプト/仮想通貨/暗号資産が「怪しいもの」というイメージを作りあげた(そして今も作り続けている)のは誰なのか?をよく考える必要があります。
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