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ブロックチェーンの持続可能性におけるアルゴランドのリーダーシップ



ブロックチェーンの持続可能性におけるアルゴランドのリーダーシップ


ブロックチェーンはここ数十年で最もインパクトのある技術の一つかもしれませんが、ビットコインのマイニングに必要なエネルギー量が多いため、環境に悪影響を及ぼすと連想する人も少なくありません。でも幸いなことに、すべてのブロックチェーン・ネットワークが、エネルギーを大量に消費するマイニングを行うわけではありません。


アルゴランドは、環境に優しいコンセンサス・プロトコルを導入し、環境に優しいブロックチェーン・ソリューションの提供において主導的な役割を果たすことに注力することで、ブロックチェーンの持続可能性に対する積極的なアプローチを行っています。



アルゴランド:Pure Proof of Stalke(PPoS)チェーン


アルゴランドは、オープンソースのブロックチェーン・ネットワークで、同業他社のネットワークと比較して消費電力が大幅に少ないのが特徴です。このネットワークは、安全、高速、かつ多機能で、分散型アプリケーション(DApps)やさまざまなデジタル資産をホストすることが可能です。


誰もが、気候変動に気兼ねをすることなく、アルゴランドの上に構築することができます。


ビットコインの競合の中には、Proof of Stake (PoS) アルゴリズムを導入して二酸化炭素排出量の問題に対処するものが出てきましたが、その解決策は分散化を犠牲にしています。アルゴランドはこのアルゴリズムを次のレベルに引き上げ、ブロック承認者(バリデータ)のグループが他のトークン保有者よりも支配力を持つことがないようにしたのです。


MITのシルビオ・ミカリ教授が設立したこのブロックチェーンは、Pure Proof of Stake(PPoS)と呼ばれる独自のアルゴリズムによって、これを実現しているのです。



PPoSでカーボン・ニュートラルを実現する方法とは?


PPoS(Pure Proof of Stake)は、アルゴランドが理想とするブロックチェーンの3つの要素、スケーラビリティ、セキュリティ、分散化のいずれも損なわれない、いわゆるブロックチェーンのトリレンマに対応するためのプロトコルです。


さらに、PPoSは、Proof of Work(PoW)チェーンとは異なり、膨大な電力消費の必要性に依存しないため、カーボン・ニュートラルです。PoWに代わるものとして、PPoSはゼロから環境に配慮して開発されました。


PPoSのアルゴリズムは、単純明快な原理です。すべてのユーザーがネイティブ・トークンをシステムにステークすることでブロック承認を行えるようにする一方(PoSブロックチェーンによくあるアプローチ)、プロトコルは任意の期間にブロック承認をランダムに、かつ秘密裏に行うものです。すべてのユーザーが平等に選ばれるチャンスがあることを考えると、次のブロック承認者(バリデータ)が誰であるかは誰も知らないため、ネットワークは完全に分散化されているのです。


アルゴランド・ネットワークでは、ユーザーはALGOトークンをステークするだけでバリデータになれるので、マイニングは必要ありません。このようにして、アルゴランドはカーボン・ニュートラルを達成することができるのです。


他のPoSブロックチェーンも電力消費を無視できるレベルまで抑えることに成功していますが、真の意味での分散化には至っていません。従来のProof of Stakeチェーンでは、最も多くのトークンを持つ裕福なバリデータがネットワークを最も支配しています。彼らはまた、ブロック報酬の最大のシェアを受け取り、流通するトークン供給における彼らのシェアを増加させます。その結果、PoSネットワークには、ネットワークをコントロールする能力を持つ一握りのバリデータが存在するのが一般的です。


アルゴランドは、分散型、安全、高速、そして環境に優しいシステムを同時に構築することに成功した点でユニークです。PPoSプロトコルは、エコシステム全体のセキュリティを、経済の限られた部分集合ではなく、大多数のユーザーの誠実さに結びつけています。


アルゴランドは、グローバルなユーザーベースとユースケースを念頭に置き、ボーダーレス・エコノミー(国境のない経済)を育成するために構築されています。したがって、地球規模の気候変動への懸念を無視することは不合理です。


クリーンな環境は、国連(UN)、グローバル機関、そしてほとんどの政府にとって優先事項です。アジェンダ2030の一部である国連の17の持続可能な開発目標(SDGs)のうち、少なくとも2つは、よりクリーンなエネルギーと地球温暖化について直接言及しています。


  • SDG7「安価でクリーンなエネルギー」

  • SDG13「気候変動と戦うために緊急に行動を起こす」




ビットコインが登場したとき、作成者は今日のような普及レベルを想定していなかったと考えることができるかもしれません。しかし、現在開発中の新しいブロックチェーン・ネットワークは、そもそも地球変動への懸念を考慮する必要があります。


アルゴランドは、環境に悪影響を与えることなく、今後長年も使用できる持続可能なブロックチェーン技術を提供します。



ブロックチェーンの持続可能性が重要な理由


世界をより良い場所にすることを目指すグローバル、ボーダーレス、オープンソースのテクノロジーは、環境への影響を無視することはできません。


インターネットを活用した新しい金融商品やサービスへのより包括的なアクセスを提供することは、気候変動を助長することと引き換え《トレードオフ)になることはありえません。


むしろ、ブロックチェーン業界は、ブロックチェーンを活用した新しいソリューションが企業や消費者だけでなく環境にも利益をもたらすよう、ブロックチェーンの持続可能性に積極的なアプローチをとる必要があるのです。あるいは、少なくとも、過去に多くのレガシー・テクノロジーが行ってきたような害を与えないようにする必要があります。


持続可能なブロックチェーン業界を実現するために、企業やオープンソース・プロジェクトは、カーボン・ニュートラルな技術の展開に注力するだけでなく、環境に優しい取り組みを推進するユースケースに注目する必要があります。



アルゴランド:自立型ブロックチェーン


アルゴランドが環境に優しい取り組みを推進する方法の1つは、自己持続可能なブロックチェーンです。2022年4月、アルゴランドは炭素排出の相殺を自動化する初のスマートコントラクトを実装すると発表しました。


これにより、すべての取引手数料の一部が、二酸化炭素排出量の相殺に充てられるようになります。アルゴランドのエンジニアリング・リサーチ担当VPは、「この分野のブロックチェーン・リーダーであるアルゴランドは、環境に配慮するブランド、クリエイター、開発者から多大な支持を受けており、私たちのカーボン・オフセット誓約を恒久的に実施するスマートコントラクトの導入により、持続可能性への取り組みをさらに前進させることができることを誇りに思っています」と発言しています。



アルゴランド、アースデイを祝う


2022年のアースデイに、ブロックチェーン技術が本質的に地球にとって悪いものではないことを示すために、アルゴランドはニューヨークのタイムズスクエアのビルボードを1時間借り切って暗くし、より持続可能な未来へのコミットメントを実証しました。世界で最も目につきやすく、エネルギーを消費するプラットフォームの一つを占拠することで、ブロックチェーンは環境に悪いという世間の認識を変える一助となることを意図していました。




冒頭には、ビルボードにアルゴランドの強い呼びかけが表示され、次のように書かれていました。


「アルゴランドはカーボン・ネガティブなブロックチェーンです。最初から持続可能な形で構築されています。今日、私たちは強い決意のもと、より少ないものからより多くのものを生み出しています。今年のアースデイには、エネルギーを節約し、プラグを抜いて、私たちの地球と再びつながりましょう。明日はアルゴランドでより環境に優しい未来を作りましょう」

残りの時間、ビルボードは暗くなり、6,500キロワット時の電力を節約しました。この数字は、アルゴランド・ブロックチェーンでは3億5000万トランザクションに相当しますが、レガシーでエネルギー集約型のブロックチェーンではわずか6トランザクションに過ぎないものです。


アルゴランド財団のCEOであるStaci Wardenは、「私たちは他のプロジェクトが後に続くための基準を設定したい...ブロックチェーンはエネルギー効率が高く、複雑な取引を最終的かつ安全に大規模に処理できるほど強力であることを知ってもらいたい」と述べました。



アルゴランドの環境に配慮したユースケース


インフラだけでなく、アルゴランド自体があらゆるレベルで環境に配慮したエコシステムであり、その文化やユースケースにも反映されています。


ミカリ教授は、「地球を大切に思うからこそ、直接的にも間接的にも環境を汚染しない技術を発明した」と説明します。


アルゴランド・ネットワークは、ユースケースやパートナーシップを含め、カーボン・ニュートラルを推進しています。



Wattz(ワッツ)


Wattzは、アルゴランド・ブロックチェーン上のプロジェクトで、先進技術を活用し、より環境に優しいブロックチェーン・エコシステムを実現します。


Wattzは、アルゴランドのスピード、スケーラビリティ、セキュリティを活用し、持続可能なエネルギーとモビリティ・データのための初の分散型台帳を作成する予定です。その分散型ネットワークは、Wattzが承認した持続可能エネルギーおよびモビリティ機器で構成され、コミュニティのメンバーにリアルタイムでデータを提供します。


Wattzはまた、アルゴランドのレイヤー1メカニズム(アルゴランド標準資産:ASA)を活用してWATTZトークンを作成し、そのデータストリームに報酬を与えることを計画しています。WATTZはユーティリティ・トークンとして機能し、投資家は持続可能なエネルギーとモビリティを利用することでトークンを獲得することができます。また、投資家は電気自動車やソーラーパネルなど、環境に配慮した製品のROIを高める機会を得ることができます。


Premios Verdes(プレミオ・バーデス)


アルゴランド財団は先日、地球上で最大の社会環境プラットフォームであるPremios Verdesとのパートナーシップも発表しました。このパートナーシップにより、両団体は、商品・サービス業界を変革するイニシアティブを特定し、カーボン・ニュートラルと社会正義を優先した強化プログラム、経済戦略、可視化プラットフォームを提供することで、これらのイニシアティブを強化することを約束しました。


PlanetWatch(プラネットウォッチ)


PlanetWatchは、アルゴランドを活用して、意識の高い企業や個人が導入できる手頃な価格の大気質センサーのグローバル・ネットワークを構築・展開し、リアルタイムでデータをオンラインで検証・共有しています。このモニタリング・システムは、大気の質に関する過去のデータとリアルタイムのデータを共有するために使用されます。


2022年のアースデイに、PlanetWatchは環境回復のために今後5年間で100万本の木を植えることを約束しました。この目標に向けた第一歩として、PlanetWatchは「Stake for the Planet」イニシアティブを立ち上げ、10億PW:Forestトークンを作成しました。


投資家はPLANETSトークンをアルゴランド・ブロックチェーンにステークし、その見返りとしてPW:Forestトークンを受け取ることができます。投資家は1,000PW:Forestトークンを貯めると、植林する木と交換することができます。




ClimateTrade(クライメートトレード)


さらに2020年末、アルゴランドはCO2カーボン・オフセットのブロックチェーン・マーケットプレイスであるClimateTradeに採用されました。同社は、ブロックチェーンを活用することで、炭素市場の透明性とトレーサビリティを確保することを目的としています。ClimateTradeは、ブラジル、チリ、エクアドルの工場や、メリアホテル、Cabify、イベリア航空、テレフォニカなど、スペインや国際的な大企業にサービスを提供しています。


顧客はマーケットプレイスにアクセスし、複数のカーボン・クレジットの中から選んで便利にカーボン・フットプリントをオフセットすることができます。すべてのプロセスは、直感的なダッシュボードを介して行われます。


ClimateTradeのCEOであるFrancisco Beneditoは、スケーラビリティの可能性と手数料の低さを考慮すると、アルゴランドが現時点で最も適した技術であると強調しました。同氏は次のように述べています。


「複数のテクノロジー・プロバイダを分析し、厳格なデューデリジェンスを行った結果、我々のプラットフォームを動かすブロックチェーン・インフラとしてアルゴランドを選びました。柔軟なアーキテクチャ、低い取引手数料、取引性能のスケーラビリティから、アルゴランドが完璧なソリューションであることは間違いありません。さらに、彼らは唯一のピュア・プルーフ・オブ・ステーク(PPoS)ネットワークであり、私たちはビジネス・ビジョンが一致しています」。

2021年、ClimateTradeは、アルゴランド・ユーザーがカーボン・フットプリントを相殺できるようにする取り組みである「Green Treasury」の開始を発表しました。これはブロックチェーン・オラクルとして動作し、アルゴランドのオンチェーン・データを活用して、カーボン・インパクト情報をリアルタイムで提供します。ブロックチェーン・オラクルを通じて、アルゴランドはカーボン・フットプリントを公証し、スマートコントラクトの使用により、同等の炭素クレジットをASA(Algorand Standard Assets)としてGreen Treasuryにロックすることができます。Green Treasury内で購入されたオフセットは、Southern Cardamom REDD+プロジェクト、Vichada Gold Standard Climate Project、AccionaによるOaxaca Wind Project、ForestCO2によるSumatra Merang Peatland Projectなど、ポジティブな気候に貢献する修復プロジェクトの支援に使用される予定です。


2021年11月には、アルゴランドとClimateTradeのGreen Treasuryが稼動し、企業、建設業者、投資家がアルゴランドのブロックチェーン上ですぐにカーボン・フットプリントを相殺できるようになりました。



より環境にフォーカスした取り組み?


アルゴランドの環境へのコミットメントは、国際自然保護連合(IUCN)のような同じ考えを持つ機関の注目を集めています。その結果、生物多様性の保全と生態系の復元を支援するブロックチェーン・ベースのソリューションの提供に注力するアルゴランドのプロジェクト「Gaia Chain」との提携につながりました。


このパートナーシップにより、資金源から農家まで、森林景観回復のための取引を追跡するブロックチェーン・ベースのアプリケーション「FLR chain」が開発されました。


また、Global Carbon Holding(GCH)もアルゴランドの環境に特化したプロジェクトで、ブロックチェーン技術を使って炭素クレジットをトークン化します。GCHは、国際的に認知された団体に登録された政府認定の炭素クレジットを保有しています。アルゴランドの透明性と不変性を活用し、高い品質と証明力を持つカーボン・オフセットを提供します。


同様のプロジェクトに、Al Goanna(アル・ゴアンナ)が創設した「ギルバート・ゴアンナ基金」があります。このプロジェクトは、その強力なコミュニティとリーチを活かして、NFTとともに創出できるポジティブな環境影響を示しています。このプロジェクトでは、これまでに10万本以上の木を植えるとともに、アルゴランド・ブロックチェーンによって促進されるカーボン・ネガティブ・アプローチを提唱しています。


もう一つの例は、アーティストNancy Baker Cahillによる「Mushroom Cloud NYC / RISE」プロジェクトです。この没入型AR体験は、ニューヨーク市特有の環境問題への関心を高めると同時に、気候変動がもたらす課題にも焦点を当てるよう設計されています。このプロジェクトには、アルゴランドにミントされたNFTが含まれています。アルゴランドでミントすることで、Baker Cahillは、イノベーションは持続可能性に妥協する必要はなく、むしろ相互の説明責任と集団的環境スチュワードシップを持って行動するときに繁栄することを強調しています。


さらに、アルゴランド・チェーン上でミントされるNFTの数が増えているのは、発行者が他の主要なスマートコントラクト対応ブロックチェーン・ネットワークよりも極めて低コストかつ大幅に環境に優しい方法で数百万NFTを作成することが可能であることが理由です。


アルゴランドの目標は、エコシステムを可能な限り環境に配慮しながら、ベストなブロックチェーンをユーザーに提供することです。


カーボン・ネガティブなブロックチェーン「アルゴランド」でグリーンになろう!





元記事:https://medium.com/algorand/algorands-leadership-in-blockchain-sustainability-f5f8a65da371


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