週刊アルゴランド・ジャパン Vol.2
【2021年5月3日発行】
米国MIT発パブリック・ブロックチェーン「アルゴランド(Algorand)」の最新情報プラスαを毎週月曜日にお届けします。皆様からの協業・提携、助成金申請、イベント共催などの各種ご提案も絶賛受付中!お気軽にお問い合わせください。
【はじめに】 お酒の出ない居酒屋というのは、トレーダーにとっての「値動きのない仮想通貨」みたいなもの。意味がない。では、そもそも値動きがほぼないステーブルコインは何かというと、定食屋やファストフード。お酒が出なくても特に問題なく、日々のお腹を満たすのに必要。つまり日常の決済に必要なステーブルコインと同じ。では今後続々と発行されてくるであろうCBDC(中央銀行デジタル通貨)は何になるか?これはたぶん家庭の食事というか自炊。言い換えると、日本円CBDCは「日本の食卓」ということになる。その価値は、農業、漁業、食糧自給率、サプライチェーンなど国力に依存する。なんのこっちゃ?と思わずに、ゴールデンウィーク中の頭の体操にどうぞ。
=================================== 1.注目ニュース (1)アルゴランドと他チェーンとの相互接続に進展! 資産やNFTを異なるブロックチェーン間で自由に移動させることができるクロスチェーン・コンポーザビリティ・システムであるpNetworkが、アルゴランドのエコシステムのためのクロスチェーン・ブリッジを立ち上げました。 pNetworkのpTokensブリッジは、ブロックチェーン間でのトークンの移動を可能にする、汎用的でシンプルかつ安全な基盤を提供しています。この提携により、他のチェーンの資産やトークンをアルゴランド・ネットワーク上で自由に動かせるようになります(2021年7月稼働予定)。 現在pNetworkがサポートしているクロスチェーン接続には、Bitcoin、Ethereum、Dogecoin、Litecoin、Binance Smart Chain、Polygon、xDAI、EOS、Telos、Ravencoinがあります。 >pNetworkとアルゴランドが正式に提携し、新たなクロスチェーンの接続を構築 (2)アルゴランド・ヨーロッパ・アクセラレータ、デモデイ開催! 4月29日、アルゴランド財団とVCが共同運営するアクセラレータ・プログラムのヨーロッパ版で初のデモデイが開催されました。UK、イタリア、スイス、米国、オーストラリア、フランス、ルクセンブルグ、デンマークから参画している11の新進気鋭のプロジェクトがピッチを行いました。この中から大きく世界展開してくるプロジェクトも出てきますので、今後の動向に要注目! >プロジェクト紹介ページ <関連記事> アルゴランド・ヨーロッパ・アクセラレータ、11社のブロックチェーン・スタートアップを立ち上げグループに選出 (3)NFT発行に関する機能解説記事を相次いで発表、アルゴランドがNFT発行に最適な理由とは? ここ数ヶ月で一気にブームとなったNFT(ノン・ファンジブル・トークン:非代替性トークン)ですが、その発行に際しては十分な技術的裏付けが必要です。ユニークなものを発行したつもりが、いつのまにか複数に別れてしまったり、プラットフォームにバグが見つかったりしては元も子もありません。 NFTエコシステムの開発にアルゴランドを使用すべき主な理由の一つは、必要な機能がLayer-1プロトコルに直接組み込まれていることです。セキュリティを低下させたり、余分なコストをかけたり、一般的にリスクを増大させる可能性のある追加のレイヤーは必要ありません。 またアルゴランドは数学的にフォーク(枝分かれ)しないブロックチェーンであることが証明されている点も重要です。以下の各解説記事でその意味について理解を深めておきましょう。 >Layer-1の機能を備えたトラストレスでパーミッションレスなブロックチェーンでNFTを発行すべき理由 >フォークレス(フォークのない)ブロックチェーンでNFTを発行することの重要性 (4)アルゴランドも参画する世界中の中央銀行のための独立系シンクタンクOMFIFのDMI(デジタル・マネー研究所)が4月29−30日にシンポジウム開催、2,000人超のポリシーメーカーが参加 バハマのサンドダラーからDiem(元リブラ)まで、多種多様なピッチが行われています。公開セッションの模様は、各セッションごとにオンデマンドで視聴できます。非公開セッションでどこまでの議論が行われたのか気になるところです。 >A Revolution in Money
=================================== 2. アルゴランド・ジャパンの現在の優先ミッション (4)【ウォレット日本語化】 日本でもALGOホルダーが増えてきたこともあり、ウォレットの設定方法や使い方などに関する問い合わせが急増中です。仮想通貨は一つのミスで永遠に失われてしまうリスクがあり、その扱いには非常に慎重になる必要がありますので、チャットなどでの対応に怖さを感じてしまいます。基本的にはすべて自己責任で扱って貰う必要があるため、まずはウォレットの日本語化が急務です。これは6月から開始予定の新アンバサダー向けバウンティ・プラットフォームでプライオリティ・タスクとして掲載予定です。 *取り急ぎ、簡単な説明ページはアップ済みですので、ご参照ください。 >ウォレット設定方法 (5)【開発者ポータル日本語化】 アルゴランドの開発者向けポータルは、「DeveloperWeek 2021、DEVIES賞」でブロックチェーン分野における最高イノベーションを受賞しているサイトです。アルゴランド上での開発における初歩から、上級者向けチュートリアルまで、幅広いコンテンツが日々更新されています。現在、英語と中国語のみですが、日本語も追加したいところです。こちらもアンバサダー向けバウンティ・プラットフォームでプライオリティ・タスクとして掲載予定です。エンジニアの方には、様々なコンテンツを翻訳しながら学んで、かつALGO報酬ももらえる一石二鳥になりますので、ご興味のある方はぜひトライしてください。 *バウンティ・プラットフォームにアクセスするにはまずは、アンバサダー登録が必要になります。エンジニアの方は「開発者アンバサダー」にぜひご登録ください。 >アルゴランド開発者ポータル <先週までの既報ミッション> *詳細はバックナンバーをご参照ください。 (1)【開発パートナー募集】 (2)【$ALGO決済導入先募集】 (3)【ユーチューバー/コンテンツ・クリエイター募集】
=================================== 3.イベント案内 (1)5月4日(火)01:00〜(日本時間) Boston Blockchain Week、A Fireside Chat アルゴランドのChief Product OfficerであるPaul Riegleと、Pillar VCのFounding PartnerであるJamie Goldsteinによるディスカッション。 (2) 5月5日(水)01:30〜(日本時間) Understanding Algorand's Smart Contract Language by Encode Club オックスフォードやケンブリッジを中心とする学生組織Encode Clubによるアルゴランド教育シリーズの5回目です。 (3)5月6日(木)01:00(日本時間)〜 Boston Blockchain Week スティーブ・コキノスCEOとUSDCのCircle社CEOのDeFi/Paymentに関するディスカッション (4)5月27日(木)21:00(日本時間)〜 DLT and the future of public blockchains by OMFIF Digital Monetary Institute 世界中の中央銀行のシンクタンクであるOMFIFが一年前に立ち上げたばかりのデジタル・マネー・インスティチュート主催、アルゴランドがホストするディスカッションです。 *日本でもオンライン/オフライン問わず、各種イベントを開催していきます。後援も可能ですので、共に日本でブロックチェーン業界を盛り上げていきたい皆様からのご提案も大歓迎です。
=================================== 4. ユースケース紹介 VeriTX:航空宇宙製造業のための最先端のデジタル・マーケットプレイス 分散型製造を可能にするデジタル資産マーケットプレイスであるVeriTX Corp.は、アルゴランドのブロックチェーン技術を利用した航空機部品のデジタル・サプライチェーンを構築。3Dプリントとブロックチェーン技術を活用して航空機部品をオンデマンドで提供、2025年までに100億ドル以上の市場を予測しています。 ある空軍の整備司令官は、VeriTXによって30%のコスト削減、廃棄物の90%削減、航空機の性能(稼働時間)の25%向上が可能になると見積もっています。すでに実績として、以下の驚異的な数字を叩き出しています。 - F15-イーグル戦闘機の金属製航空機部品:通常、注文から納品まで265日かかります。VeriTXはリードタイムをわずか6時間にまで飛躍的に短縮しました。 - ポリマー製航空機部品:注文から納品までの時間が133日から1時間に短縮されました。
=================================== 5.今週の注目コンテンツ (1)Token Economistさんによるアルゴランド財団アジア・パシフィック地域コミュニティ責任者サマー・ミャオのインタビュー記事の後編です。 Token Economistインタビュー記事 Algorand Foundation – Summer Miao氏:Algorandブロックチェーンの世界普及の取り組みについて訊く(後編) 今後も財団チームのみならず開発チームや創設者シルビオ・ミカリ、CEOやCOOなどの日本語インタビュー記事なども積極的に配信していければと考えていますので、メディア関係者やライターの皆様は是非お問い合わせください。 (2)大手クリプト・メディアDecryptによるアルゴランド解説記事です。英語ですが非常によくまとまっていますので、ぜひご一読ください。 What is Algorand? A Speedy, Scalable Platform for Dapps Security, scalability, and decentralization often don't mix. Algorand is hoping to be the solution to this blockchain scalability trilemma. By Daniel Phillips
=================================== 6.コミュニティ (1)日本語テレグラムのコミュニティ・マネジャーにアンバサダーのビニールさんが就任 4月26日に開設された日本語テレグラムですが、すでにメンバー数430人突破!そしてこのチャネルのコミュニティ・マネジャーに昨年からアンバサダーになっているビニールさんが就任しました。これからどんどん盛り上げていきましょう。 >アルゴランド日本語公式テレグラム (2)アンバサダー情報 今月2021年4月より、全世界500人超のアンバサダー・ネットワークの強化策を導入中です。20人程度が各エリアのコミュニティ・チャンピオンとして選抜され、予算管理も含めた各エリアのアンバサダー活動をリードしていきます。引き続き、アンバサダーも大募集中。近々、アンバサダー向けプラットフォームもローンチ予定です。詳しくはお気軽にお問い合わせください。 まずはグローバルのコミュニティ・プラットフォームにご参画ください。 >アルゴランド・コミュニティへのご登録はこちら
=================================== 7. その他色々 (1)今週の視点 フランス語にノブレス・オブリージュ(noblesse oblige)という言葉があります。一般的に財産、権力、社会的地位のある者にはそれ相応の義務が伴うことを指します。ブロックチェーン業界はまだ黎明期とはいえ、今後の社会インフラを担っていくのであれば、今からそれを担うだけの義務を果たしていく必要があることは言うまでもありません。アルゴランドが先日発表した「カーボン・ニュートラル」もしくは「カーボン・ネガティブ」の方針は、とかくエネルギー消費が批判の的となるブロックチェーン業界におけるリーダーとしての義務を果たすことの表明に他なりません。今後、この流れに乗ってこれないチェーンは自然淘汰されていくのではないでしょうか。 (2)今週の数字 「46,000」 2021年中にアルゴランドの処理能力は現在の毎秒1,000から46,000まで増強されることが発表されています。ビットコインで毎秒7、イーサリアムで毎秒15と言われていますので、この数字の大きさは驚異的です。クレジットカード決済なども余裕で捌けます。 (3)今週の英語 【Trilemma】 トリレンマとは、3つのうち2つしか選択できず、残りの1つは諦めるしかない状況を指します。日本語でもなじみのある「dilemma(ジレンマ)」の「di」はギリシャ語の接頭辞で2つを意味し、ある問題に対して2つの選択肢が存在し、そのどちらを選んでも何らかの不利益があり、態度を決めかねる状態のことを言いますが、その3つ版というわけです。トリ(tri)は3を意味することは、英語のトリプルからも容易に想像できると思います。 「ブロックチェーンのトリレンマ」という場合、スケーラビリティ、セキュリティ、分散化の3つを同時に達成するのは困難という意味で使われますが、アルゴランドではこのトリレンマを独自コンセンサス・アルゴリズムPure Proof of Staleで解決しています。 (4)今週の小ネタ 「algo13.jp」 このドメインネームを取得しました。何に使おう? ちなみに「ゴルゴ13」は先月200巻に到達し、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(秋本治著)が持つ「最も発行巻数が多い単一漫画シリーズ」のギネス記録に並んでいます。あやかりたい。 (5)おススメの本 「兜町の風雲児―中江滋樹 最後の告白―」(新潮新書) Kindle版 比嘉満広 (著) 投資ジャーナル事件、巨利と散財、闇社会と失踪……死の間際の回想ドキュメント! 稀代の相場師として数奇な運命をたどった中江滋樹。小学生で株取引を始め、弱冠20代にして大阪・北浜の若獅子、東京・兜町の風雲児と持てはやされた。その人脈は政財界からスポーツ芸能界まで広がるが、「投資ジャーナル事件」で暗転、塀の中へ。出所後はアングラマネーで再起を図るものの、ついに果たせず海外逃亡、幾度も死亡説が流された。そして2020年、アパートの一室で焼死――最初で最後の自伝的告白。 >下手な投資の教科書を読むよりも、はるかに勉強になります。 (6) 今週の美味い飯 「孤独のグルメ」でブレーク! 亀戸天神近くの町中華「菜苑」の「純レバ丼」 東京都江東区亀戸3-1-8 >食べログ >小さめにカットされた甘辛いレバーとどっさりのネギの絶品丼ぶりです。ハマります。 では今週も張り切っていきましょう!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー アルゴランド•ジャパン https://www.algorand-japan.com *アルゴランド・ジャパンは日本向けにアルゴランドの情報を配信するサイトです。当メルマガは、2019年12月よりアルゴランド日本担当アンバサダーとなり、2021年4月からはコミュニティ・チャンピオンに就任しているakio(Twitter: @AkioAlgorand)による責任監修のもとで配信しています。 *各種お問い合わせはサイト上のフォームよりお願いします。 <バックナンバー> 本メルマガのバックナンバーはこちらでご覧いただけます。 【英語公式サイトはこちら】 Algorand Inc. : https://www.algorand.com Algorand Foundation : https://algorand.foundation Algorand Wallet : https://algorandwallet.com Algorand Developer Portal : https://developer.algorand.org
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