2021年8月14日12 分
週刊アルゴランド・ジャパン
Vol. 16【2021年8月9日発行】
米国MIT発パブリック・ブロックチェーン「アルゴランド(Algorand)」の最新情報プラスαを毎週月曜日にお届けします。皆様からの協業・提携、助成金申請、イベント共催などの各種ご提案も絶賛受付中!お気軽にお問い合わせください。
【はじめに】
コロナ禍によって世界はグローバリゼーションに歯止めがかかり、インターナショナリゼーションへと転換していると言われています。そんな中で開催されたオリンピックは国家の対抗戦のようなものなので、そもそもインターナショナル。スポーツの世界だから対抗してもいいものの、開催国によってはスポーツを超えた問題もはらんできます。半年後に控える北京冬季五輪は国際政治的には相当ぎくしゃくすることが予想されます。
そんな世界の流れの中で、着々と発展中のブロックチェーンは、そもそもその性格上、グローバルです。世界のどこにいても、アクセスできて、取引できる。中央集権型の取引所は基本的に国家に規制を受けているので超ドメスティックですが、今後主流となる分散型取引所はグローバル。その先にあるのが、アルゴランドが掲げるボーダレス・エコノミーです。国境なんて関係なく、分散型だからどこの国の規制も関係ない。
そうなると、インターナショナリゼーションという世界の動きに反しているので、間違いなく逆風が吹くはずです。生き残るためには、どこかで折り合いをつけていくことが鍵になってくるので、アルゴランドは従来型金融と分散型金融の橋渡しをするFutureFiを提唱しているわけです。極端な理想を押し通そうとすると混乱が生まれるだけ。そして国家を敵に回すと、勝つことはほぼ不可能です。既存金融業界を敵に回すのも得策ではありません。今後のアルゴランドの動きに要注目です。
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1.注目ニュース
(1)アルゴランド初のDEX(分散型取引所)「Algodex」のローンチまで秒読みへ
Algodex(アルゴデックス)は、2021年9月にテストネット、2021年第4四半期にメインネットのリリースを予定しています。
<何ができる?>
成行注文と指値注文
Algodexは指値注文に対応していますので、お客様が設定した価格でのみ取引が行われることが保証されます。
すべてのアルゴランド標準アセット(ASA)取引
Algodexでは、アルゴランド上のすべてのアセットがデフォルトでサポートされています。存在すれば取引が可能です。
*Algomintが生成するラップ・アセット(goBTC、goETHなど)も!
NFTマーケットプレイス(将来のリリースで登場)
Algodex内でNFTを直接購入・取引することができます(この機能は近日公開予定)。
>Algodex
>Algodex(アルゴデックス)、アルゴランドとのパートナーシップ発表
(2)Genesis(ジェネシス)、デジタル通貨レンディング市場の拡大に向けてアルゴランドと提携
機関投資家向けにデジタル資産の取引、借り入れ、貸し出し、保管のための完全に統合されたプラットフォームを提供するジェネシスが、ALGOとアルゴランド版USDCのサポートを開始。
アルゴランド・エコシステムへの資金流入の仕組みが整いつつあります。
>Genesis
>Genesis(ジェネシス)、デジタル通貨レンディング市場の拡大に向けてアルゴランドと提携
(3)ワンクリックでアルゴランド中継ノード運営が可能に
Hypernet Labsが構築したGalileoコンピューティング・マーケットプレイスは、技術者ではないコミュニティのメンバーに、ノン・カストディアルのフル・アルゴランド中継ノードを運営するユニークな機会を提供。
技術知識がなくてもワンクリックで中継ノードを運営できるようになります。
>Hypernet Labs
>アルゴランドとHypernet Labs、Galileoでのノード・ホスティングを促進するために協力
(4)その他
- StakerDAOによるwALGOがイーサリアム上にまもなく登場(8月中旬予定)、ALGOをwALGOに変換してイーサリアム上のDeFiを利用可能に!このツイート参照
- Tinymanがまもなくローンチ。Uniswapのアルゴランド版のようなもので、当然ながら「より安く速い」です。
- アルゴランド上で卒業証書を発行する方法
- Encode ClubのAlgorand Clubがハッカソン開始、1年間かけて教育⇒ハッカソン⇒アクセラレータというカリキュラムを組んでいます
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2. アルゴランド・ジャパンの現在の優先ミッション
*基本的に「バウンティ・プラットフォーム」にて掲載していく予定です。
<これまでの既報ミッション>
*詳細はバックナンバーをご参照ください。
(1)【開発パートナー募集】
(2)【$ALGO決済導入先募集】
(3)【ユーチューバー/コンテンツ・クリエイター募集】
(4)【ウォレット日本語化】(済)
(5)【開発者ポータル日本語化】
(6)【各分野担当アンバサダー募集】
(7)【アルゴランド上の各プロジェクトの日本向けプロモーション担当者募集】
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3.イベント案内
(1)Global Digital Currency Forum 2021
8月12日、アルゴランド財団COOジェイソン・リーが登壇。「CBDCと決済の未来:決済と通貨のデジタル化がもたらす課題とは?」
ちなみに2021年のBISによる中央銀行の調査では、86%がCBDCの可能性を積極的に研究しており、60%がその技術を実験しており、14%がパイロット・プロジェクトを展開しているとのことです。
(2)Developer Office Hours
8月10日 @ 13:00 UTC (9am EDT) | Yieldly: 損失なし賞金ゲーム、マルチアセット・ステーク、クロスチェーン・スワッピング
(3)World Blockchain Conference 2021でのアルゴランド財団の活動の振り返り
7月24日~25日、中国のブロックチェーン・コミュニティでは、地元政府の全面的な支援のもと、杭州市の中心部で開催された刺激的な講演や革新的な展示が盛りだくさんの2日間のオフライン・イベント、World Blockchain Conference 2021が復活しました。
金融分野のトップ・パブリックチェーンとして認識されているアルゴランド財団は、パブリックチェーンのパネルセッションに招待され、私たちの意見やビジョンを共有しました。その間、アルゴランドのブースはカンファレンスの中でも最も人気のあるスポットの一つとなっていました。ブースの外には、アルゴランドや私たちのパートナーについてもっと知りたいという参加者が列をなしていました。
(4)Opulpusローンチ・イベント
9月18日、アルゴランド上に構築される音楽業界特化DeFi「Opulous」のローンチ・イベント開催。NFTの「本当の使い方」が明らかになります。
>Ditto X: Meet The Music Industry
(5)Algorand Ecosystem Builders Panel
8月17日、アルゴランド上でいち早くDeFiを展開するチームが集結。
とくにAlgomintとAlgodexに注目。この組み合わせが実現する世界には無限の可能性があります。
いまのうちに理解を深めておきましょう。
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4. ユースケース紹介
StakerDAO
StakerDAOは、金融資産を分散化された安全で準拠した方法で管理するためのプラットフォームです。StakerDAOコミュニティは、オンチェーン・ガバナンス、クロスチェーン・シンセティック、およびトークン化された実世界の資産のための製品を構築し、管理しています。Blend (BLND)は、StakerDAOが提供する最初のバスケット・トークンであり、保有者は従来のステーキングによるロックアップなしにポジションを出し入れすることができ、基礎となるPoSトークンを保有する場合と比較して税制上の優遇措置を受けることができます。
StakerDAOのアルゴランド利用方法
StakerDAOは、アルゴランド標準アセット(ASA)機能を使用することで、資格のある個人がアルゴランド、Tezos、Cosmosのエコシステムに即座に参加することを可能にしました。BLNDは、これらのブロックチェーン・プロジェクトへの価格的なエクスポージャーと、これらのネットワークが生み出すステーキング報酬へのエクスポージャーの両方を提供します。BLNDトークンは、新しい革新的な金融商品を開発するユーザーに、アルゴランドの技術とプラットフォームの優位性を活用する能力を提供します。
Jonas LamisによるStakerDAOの紹介
wALGO(ラッピングされたALGO)は、完全に担保化されたALGOの合成表現であり、DeFiの力を引き出す担保化されたステーキング・ポジションです。wALGOは流動性があり、イーサリアム(ERC20)またはアルゴランド(ASA)のDeFiシステムへの参加に使用することができます。wALGOとのインタラクションは、ローンチ時には手数料がかかりません。手数料体系の変更は、StakerDAOのガバナンス・プロセスによって管理されます。各wALGOは1つのアルゴランド・ネイティブ・トークン(ALGO)で担保され、wALGOの一連の契約はStakerDAOによって管理されます。
>StakerDAO
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5.今週の注目コンテンツ
(1)DLT(分散型台帳技術)とパブリック・ブロックチェーンの未来
2021年5月27日、専門家によるパネル・ディスカッションでは、デジタル・マネーや金融サービス全般へのパブリック・ブロックチェーンの活用について、トークン化を中心とした特徴や、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の展開における応用の可能性を中心に議論しました。
「パブリック・ブロックチェーンはCBDCの発行には適していないが、CBDCの展開プロセスには多層のインフラが必要であり、その一部はパブリックであるべきであり、アルゴランドのようなオープン・ネットワークを導入する余地がある」 Pietro Grassano(ピエトロ・グラッサーノ)、アルゴランド、ビジネスソリューション・ディレクター、ヨーロッパ
(2)アルゴランド創設者シルビオ・ミカリによる2021年7月開催クリスティーズのArt+Tech Summit: NFTs and Beyondにおけるコメント
「NFTに関して言えば、相互運用性は非常に重要な問題であり、多くの人々が広範なクリプト/ブロックチェーンの世界で取り組んでいます。既存のソリューションはほとんどが中央集権型で、つまり、このユニークな資産が1つのチェーンにのみ存在することを保証するために、第三者を信頼しなければなりません。しかし、全く異なる2つのチェーンの相互運用性を保証できる受託者はいません。私の考えでは、チェーン間のトラストレスなブリッジが解決策です。これは、私たちがアルゴランドで開発し、現在テストしている技術です。
相互運用性だけでなく、クリエイターはNFTを立ち上げるためのブロックチェーン・インフラを選択する際に、他の重要な基準を考慮する必要があります。それは、フォークレス(フォークしない)という点です。しばしば、ブロックチェーンが2つに分かれ、NFTのコピーが2つ作られることがありますが、NFTはユニークであるべきなので、意味上の問題が生じます。フォークすることで、本当の所有権をめぐる議論の扉が開かれるわけです。アルゴランドは、フォークしないことが数学的に証明されているため、NFTを立ち上げるための最高のプラットフォームとして独自の地位を確立しています。」
>Hot July at Christie’s: Over $93M in NFT sales and Art+Tech Summit 2021
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6.コミュニティ
(1)公式ツイッター
フォロワー数1594。
ツイートを増やすために、過去記事もどんどんツイートしていきます。
>アルゴランド日本公式ツイッター
(2)公式テレグラム
メンバー数1049。
>アルゴランド日本公式テレグラム
(3)公式グッズ
第一弾は「日の丸アルゴランド」Tシャツ。
当初16日出荷予定がデザインの調整で18日に延びましたが、予約受付サイトをココメシオさんご協力のもとで本日9日20時に開設します!
https://algogoodsjp.official.ec/
>グローバルのアルゴランド・コミュニティへのご登録はこちら
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7. その他色々
(1)今週の視点
最近見たツイートで面白かったのが「大人のワクチン接種率8割を超えているマルタで7月に陽性者が200倍に!」というもの。陽性者ゼロの日もあったくらいまでコロナを抑え込んでいたマルタで、一日200人超まで感染再拡大したのは事実なので200倍というのも事実なのですが、その9割は夏休みで欧州から語学留学に大挙してやってきたワクチン未接種の若者たちでした。数字データは大事ですが、その裏にある事情まで深堀りしないと恥をかきます。
(2)今週の数字
「6%」
世界のGDPの約6%がいわゆる「金融摩擦=金融取引における仲介手数料」に費やされています。世界のGDPは約90兆ドルですので、5兆ドル(550兆円)以上です。これをブロックチェーン技術が劇的に減少させるわけです。ただし道程は険しいでしょう。最近、極東の某国で実施された同国内初のIEOでは、取引所が手数料を8%も取っていました。ブラックジョークです。
(3)今週の英語
[custodial / non-custodial] 管理型/非管理型
仮想通貨の世界でよく出てきますが、例えばウォレットがカストディアル・サービスの場合、そのウォレットを提供している第三者(取引所やカストディアル・ウォレット・サービスプロバイダなど)がウォレットの秘密鍵を所有し、その中の資産を保管しています。一般的な既存の銀行と変わりません。ノン・カストフィアルの場合、全て自分で管理します。資産を動かせるのは自分だけ。ただし、ここで言う「自分」とは「秘密鍵を持っている人」と同義です。ウォレットでの送受金の際のセキュリティに関してよく2FAが話題になりますが、ノン・カストディアル型ウォレットでの送受金に2FAを導入するとはどういうことなのか、どんな意味があるのか、よく考える必要があります。
(4)今週の小ネタ
海外で聴く東京音頭はなかなか乙なものです。オリンピック開会式・閉会式を青筋立てて酷評する人が多いようですが、無事に開催したこと自体が日本のPRになっているので、全く問題ないです。記憶に残るのは選手の活躍や残した言葉だけ。
(5)おススメの本
やりたいことは全部やれ! (講談社文庫) – 2005/5/13
大前 研一 (著)
思いどおりに生きて悔いのない人生を!
人生、楽しめるうちに楽しみなさい。寄り道、回り道もおおいに結構。他人を気にせずマイペースを貫け。会社や仕事に振り回されるな。やりたいことは先延ばしするな。いつ死んでもいいように悔いのない生活を!将来を再設計し、見つめなおすヒントが満載の大前流人生の極意。読めば勇気が湧いてくる!
>大前氏の本はよく読んでいましたし、氏の創業した教育系企業をクライアントにさせていただいていたこともありました。それでなぜこの本かというと、震災のときに都内の自宅マンションの本棚が崩壊して何百冊もの本が散乱したとき、その一番上に目立つように乗っていたのがこの「やりたいことは全部やれ!」だったから。天からののメッセージだと受け取りました。
(6) 今週の美味い飯
小豚の丸焼き
10数年前、毎月のようにBBQをしていたときに思いつきでトライしてみた小豚の丸焼き。前日夕方に半解凍の状態でダンボールに入った子豚ちゃんがうちに届いて一晩を一緒に過ごす羽目になったけど、翌日、奥多摩の河原で50人くらいでペロッと頂きました。一度は食べてみることをおすすめします。
(7)今週のアルゴランド・メインネット状況
8月9日午前04時(UTC)
平均ブロックタイム: 4.42秒
ピーク時のトランザクション数/秒(直近7日間):1,098 TPS
アルゴランド標準資産(ASA)総数:4,572,527
総アドレス数:12,678,008
流通供給量:5,675,066,475
オンライン・ステーク:2,910,722,800
では今週も張り切っていきましょう!!
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アルゴランド•ジャパン
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*アルゴランド・ジャパンは日本向けにアルゴランドの情報を配信するサイトです。当メルマガは、2019年12月よりアルゴランド日本担当アンバサダーとなり、2021年4月からはコミュニティ・チャンピオンに就任しているakio(Twitter: @AkioAlgorand)による責任監修のもとで配信しています。日本公式テレグラムはこちら(https://t.me/AlgorandJapan)。
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