2021年7月25日11 分

週刊アルゴランド・ジャパンVol. 13【2021年7月19日発行】

最終更新: 2021年7月31日

週刊アルゴランド・ジャパン
 
Vol. 13【2021年7月19日発行】

米国MIT発パブリック・ブロックチェーン「アルゴランド(Algorand)」の最新情報プラスαを毎週月曜日にお届けします。皆様からの協業・提携、助成金申請、イベント共催などの各種ご提案も絶賛受付中!お気軽にお問い合わせください。

【はじめに】
 
オススメの本でも紹介していますが、ゴルゴ13の記念すべきギネス記録の201巻は、仮想通貨についてのストーリーです。201巻は最近発売されたものですが、このストーリー自体は2014年に発表されたものです。2014年といえば、あの「マウントゴックス事件」が起きた年。このストーリーは当然ながらフィクションですが、ゴルゴ作品だけにいつもながら、かなり物事の本質を突いています。私も常日頃から、「仮想通貨は金持ちのおもちゃでも小金持ちの投機ツールでもなく、これまで銀行口座を持てなかった層に金融サービスへのアクセスを可能にするところに第一の意義がある」と言っています。もちろんビットコイン(など)がこれを実現できるモノなのかどうかは議論の余地ありますが、少なくともアルゴランドはこの実現に向けて「FutureFi(金融の未来)」の構築を理念に掲げています。なので志を同じくするプロジェクトが世界中から集ってきているわけで、ユースケースで紹介しているMESE.ioもその一つ。ここは以前紹介した、東南アジアのワーキングプア層が社会構築に貢献することでもらえるトークンを発行するIBMRとつながっています。銀行口座がなくてもトークンをためて、世界のハイテク株に投資できる世界を目指しているわけです。本来はアジアのリーダであるはずの日本が主導してもいいプロジェクトです。日本で仮想通貨がガチガチに規制されているということは、要するに政府も仮想通貨を「投機ツール」くらいにしか見ていないということです。背筋が凍る話しです。

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1.注目ニュース

(1)アルゴランドに投資するファンドが続々登場する中、Valkyrieも信託運用開始を発表

アルゴランドへの投資には大きく分けて「アルゴランド上で構築されるプロジェクトへの投資」と「アルゴランドのネイティブ・トークンALGOへの投資」の2つがありますが、本件は後者になります。
 

 
ちなみに主なものには、「アルゴランド財団2.5億ALGO助成金プログラム」(厳密には投資ではないですが、後々VCからの投資への入り口となります)、「アーリントン・キャピタル1億ドル・ファンド」、「NFTプロジェクト向け1000万ドル・ファンドaNFT.Fund」、「2500万ドル・マイアミ・グロース・ファンド」、「オスプレイ・アルゴランド信託」、などがあります。
 

 
>Valkyrie Digital Assets、デジタル投資の提供を拡大する「Valkyrie Algorand Trust」の立ち上げを発表

(2)企業のデジタル資産運用を一元管理するLedgermaticがアルゴランド対応へ
 

 
Ledgermaticのプラットフォームは、これまで業界では利用できなかった様々なファイナンス機能を調和させる新しい機能を市場に提供します。
 

  • 顧客は、グローバルなデジタル資産のポジションとフローを、地域別、資産別、ビジネス・ユニット別に見ることができ、流動性とエクスポージャーをリアルタイムに管理することができます。

  • また、企業構造を再構築し、個々の事業体にさまざまな種類の口座や第三者を割り当てることができます。

  • 分離口座、プール口座、バーチャル口座では、さまざまな取引、投資、バックオフィス活動を管理することができます。

  • また、デジタル資産の活動を、総勘定元帳、副勘定元帳、Chart of Accounts(CoA)にリンクさせることができます。

  • 職務分離、拒否権、監査ビューなどのきめ細かな財務管理により、Ledgermaticのユーザーが不正、浪費、悪用にさらされる機会を大幅に減らすことができます。


 
>Ledgermaticのトレジャリーおよびカストディ・サービスがアルゴランドのエコシステムで利用可能に
 

(3)アルゴランドで産業用ヘンプ業界のサプライチェーンとマーケットプレイスに革新を起こす
 

 
米国のThe Hemp Blockchain, Inc.が産業用ヘンプ業界向けに構築された一連のサプライチェーン・マネジメントとマーケットプレイス・ソリューションをサポートするブロックチェーン・プラットフォームとして、アルゴランドを選択。
 

 
ヘンプとは大麻ですが、「大麻」と聞くとどうしても違法薬物を思い浮かべてしまいます。でも大麻は日本では古来から生活に密着して利用されてきたのも事実。神社のしめ縄や、横綱の化粧廻しも大麻でできています。薬物成分が基準値以下の大麻(ヘンプ)をしっかりと追跡できる仕組みがあれば、日本でももっと安心して利用できる日が戻ってくるのかもしれません。ちなみに海外では上場企業も出てきています。
 

 
>The Hemp Blockchain, Inc. ブロックチェーン・プラットフォームとしてアルゴランドを選択
 

(4)その他
 

 
- RealioとValentus Capitalが2000万ドルのLMXトークンを発行。ビットコインのよりグリーンなマイニングへの投資が可能に。
 

 
- YLDYがMEXC取引所に上場
 

 
- TrustSwapのローンチパッドにBuying.comが登場
 

 
- あのMCハマーがアルゴランドについてのツイートを開始
 

 
- AlgoOptimiserユーザー数5000突破
 

 
- 銀行を再構築するAlgoBankとはなにか
 

 

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2. アルゴランド・ジャパンの現在の優先ミッション
 

 
今後は基本的に「バウンティ・プラットフォーム」にて掲載していく予定です。
 

 

 
<先週までの既報ミッション> 
 
*詳細はバックナンバーをご参照ください。
 

 
(1)【開発パートナー募集】
 
(2)【$ALGO決済導入先募集】
 
(3)【ユーチューバー/コンテンツ・クリエイター募集】
 
(4)【ウォレット日本語化】(済)
 
(5)【開発者ポータル日本語化】
 
(6)【各分野担当アンバサダー募集】
 
(7)【アルゴランド上の各プロジェクトの日本向けプロモーション担当者募集】

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3.イベント案内

(1)アジア太平洋アルゴランド財団コミュニティ・オールハンド 7月27日(火)午後7時スタート(日本時間) *日本公式テレグラムで同時通訳予定
 

 
日本ユーザーにも大きく関係があるプロジェクトが勢揃い。通常の世界向けイベントはいつも日本時間深夜の開催ですが、今回はアジア時間に合わせた初の開催となります。
 

 
Algomint(アルゴミント):アルゴランド・プロトコルを利用したデジタル資産の鋳造会社です。Algomintは、アルゴランド・ネットワーク上で様々なデジタル資産を鋳造するためのブリッジを提供し、新興のアルゴランドDeFiマーケットプレイスへのアクセスを可能にします。
 

 
Yieldly(イールドリー):Algorand Asia Accelerator 2020参加企業。アルゴランド・ブロックチェーン上に構築された初の分散型金融プラットフォーム。
 
CurveGrid(カーブグリッド):CurvegridのMultiBaas NFT Bridgeにより、企業はNFTおよびブロックチェーン技術をビジネスおよび消費者向けのモバイル・アプリケーションにシームレスに組み込むことができます。
 
Props(プロップス):透明かつ公正にユーザーに報酬を与えることができるアプリのネットワークにオープンソースのインフラを提供します。
 

 
>参加登録はこちら
 

 
*日本からの参加者が多ければ、「日本向けイベント」開催へとつながっていきますので、ぜひご参加ください!

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4. ユースケース紹介
 

 
MESE.IO
 

 
MESE.ioは、ブロックチェーンを利用したマイクロエクイティ証券取引所で、ユーザーが選択した株式にごく少量の投資を行うことを目的としています。1つの暗号ベースのマイクロエクイティ・トークンを保有することは、実際の株式の1万分の1の株を表す暗号通貨を保有することになります。トークンは、実際には端株を表すものではないため、別々に価値が上昇・下落します。ローンチ時に利用できる初期のハイテク株は以下の通り。Microsoft、Apple、Tesla、Twitter、Amazon、Netflix、Google。
 

 
MESE.io の アルゴランドの活用方法
 

 
MESE.io はアルゴランド・ブロックチェーンのごくわずかな取引手数料の恩恵により、高騰する取引手数料のあるチェーンでは実現不可能なマイクロエクイティ・トークン株式を提供することができます。MESE.io の核心は、多くの人にとって手の届かない高価な株式の全株ではなく、わずかな割合の株式の保有を可能にすることです。銀行口座を持たない人々に評価可能な資産形成ツールを提供することで、ユーザーはグローバルなハイテク株の取引に参加する機会が与えられます。
 

 
>MESE.io

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5.今週の注目コンテンツ

(1)BSNとShareRing共同ホストによる新番組Beyond Bitcoin第一回「Beyond Bitcoin: DeFi - with Algorand, Algomint, and MeldVentures」 
 

 
中国政府が支援するBSN(Blockchain-based Service Network)共同ホストする新番組の第一回目のゲストがアルゴランドというのはなかなか興味深いです。今回は日本語字幕のみならず、対訳もアップしています。ぜひご覧ください。
 

 
>アルゴランド・ジャパンに日本語対訳アップ
 

(2)アルゴランド&サークル:次世代ブロックチェーンにおけるステーブルコインの威力
 

 
アルゴランドのCEOであるスティーブン・コキノス(Steven Kokinos)とサークル(Circle)のCEOであるジェレミー・アレール(Jeremy Allaire)はによる、2社のシナジー効果とデジタル通貨の大きな可能性についてのディスカッション。
 

 
USDCのアイデアは、「世界中のすべての人、すべての商人、すべての金融サービス、そして世界中のすべての通貨を、これらのコンテンツ・プロトコルを介して接続すること」だとアレールは言います。
 
アルゴランドの持つスケーラビリティの可能性により、USDCは世界の隅々まで高速で到達することができます。
 

 
ジェレミーとスティーブは、デジタル通貨とブロックチェーンの革新が、20年以上前にインターネットがもたらしたのと同じように、世界を変えていくだろうと考えています。
 

(3)NFTまとめページ
 

 
アルゴランドでのNFT作成
 
価値の永続性、環境への配慮、機会の拡大
 

 
アルゴランドの基盤技術は、NFT(ノン・ファンジブル・トークン)を含む、未来の金融のためのすべての資産タイプをサポートするように意図的に設計されています。アルゴランドは、NFTがデジタル資産の新時代にもたらす長期的な価値を信じ、デジタル経済の創造、管理、参加においてNFTが成功するように尽力しています。
 

 
>アルゴランドのNFT関連の解説記事、ニュースなどをあとめてあります
 

(4)シルビオ・ミカリ教授インタビュー by Forbes
 

 
結構新たな事実も知れて面白いインタビューです。
 

 
>Algorand Founder Silvio Micali Breaks Down How To Construct A Fast And Secure Blockchain In A World Full Of Adversaries

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6.コミュニティ
 

 
(1)公式ツイッター
 

 
フォロワー数1581。
 

 
>アルゴランド日本公式ツイッター
 

 

 
(2)公式テレグラム
 

 
メンバー数1032。
 
活発な情報共有が行われていて、いい感じです。
 
Yieldlyの話題が多いようですが、これから続々と新しいサービスが登場してきますので、チェンネルを分ける日が来るのも近そうです。
 

 
>アルゴランド日本公式テレグラム
 

 

 
>グローバルのアルゴランド・コミュニティへのご登録はこちら
 

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7. その他色々
 

 
(1)今週の視点
 
自前の法定通貨を持たない小国がビットコインを法定通貨にすると言ったとき、そこにお金の匂いを嗅ぎつけた人たちが騒ぎ始め、なかには大統領に会いに行く人までいましたが、日常的な決済にはまともに使えないビットコインを国民が受け入れるはずもなく、ましてや国として金融政策を放棄してしまうことへの懸念を国際金融界が表明した結果、CBDC発行へと流れが大きく変わってきました。もともと周到に計画された流れのような気もしますが、いずれにしても良い方向性。ビットコインはあくまで法定通貨とパラレルに存在する資産として続いていくと思います。
 

 

 
(2)今週の数字
 
「20」
 
日本では、紙幣は「無制限に通用する」と規定されています。一方、硬貨は「額面価格の20倍まで」を限度として通用することと規定されています。つまり、20枚までは硬貨による支払いが行っても良いということです。ただし、取引の相手方の了解が得られるならば何枚でもOK。
 

 
>財務省
 

 

 
(3)今週の英語
 
[scratch the surface]
 
〔物の〕表面を引っかく、表面に傷をつける
 
〈比喩〉上っ面をなでる、表面的に論じる
 

 
自分の頭で深く考えず、条件反射のように物事の批判をしてしまっている事例が目に余る世の中。ひどいのになると、チョークで黒板を引っ掻いたような金切り声です。スクラッチするのは「くじ」だけにしましょう。
 

 
While blockchain technology has developed significantly over the last ten years, we’ve barely scratched the surface of its enormous potential.
 
ブロックチェーン技術は過去10年間で大きく進歩しましたが、我々はその大いなる可能性の上っ面を撫でたに過ぎません。
 

 

 
(4)今週の小ネタ
 
Revolutにソフトバンクが巨額の出資をしたようです。このサービスは本当に便利。日本の銀行から日本円をチャージして、コンタクトレスのデビットカードで世界中で利用可能。為替はインターバンク・レートなので、空港などの両替所のように手数料をボッタくられることもない。
 

 

 
(5)おススメの本
 
ゴルゴ13(201) (コミックス単行本) Kindle版
 
さいとう・たかを (著)
 

 
コミック単行本発行巻数世界記録突破!!
 
仮想通貨――それは既存の金融システムを一変させる力が。その完成を阻止するために英国の金融一族が発明者と思われる数学者たちの抹殺を開始した。一方、同様の依頼を受けたゴルゴも追跡を始めるのだが……表題作『最終通貨の攻防』他『受難の帰日』『13年蝉の夏』全3編収録!!
 

 
>麻生大臣もコメントして話題になったギネス記録の201巻ですが、収録されている仮想通貨を題材にしたストーリーはなんと2014年の作品です。
 

 

 
(6) 今週の美味い飯
 
「フォアグラとトリュフのリゾット」
 
俺のイタリアン神谷町店(閉店)
 

 
去年末に閉店してしまいましたが、このリゾットは絶品でした。以前近所にオフィスを借りていたときに、よく通っていました。普通なら閉店などありえないお店でしたが、コロナは厳しいです。。
 

 

 
では今週も張り切っていきましょう!!
 

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